【富士エコツアー】青木ヶ原樹海・洞窟探索に行きました【当日編②】

青木ヶ原樹海

この記事は、7月10日に参加した青木ヶ原樹海エコツアーの後半です。
これから行ってみたいと思っている方の参考になれれば幸いです。

大室山ブナとミズナラの原生林

この大きな大木はブナ。
この木の前でそれぞれ記念撮影をしました。
ちなみにガイドの栗林さんがパノラマ撮影をしてくれました。
さすが本業カメラマンです。
スマホのパノラマ機能を使ったことが無い私はこの時初めて使い方を学びました。

この木はミズナラ。
茶色いシートで覆われているのは、虫食いのため。
粘着シートで「カシノナガキクイムシ」の捕獲をしているのだそう。
ずいぶん高い所までシートが巻かれています。
きれいな姿に戻るといいのですが。

 

お昼のお弁当はがっつり系

これらの木の生えている場所は「大室山のブナ林」。
少し開けている場所で、お昼休憩にもってこいの場所。

栗林さんがレジャーシートを持ってきてくださったので、お借りしました。
倒木の上に敷き、お弁当をいただきます。

お弁当の内容はおにぎり3個とからあげ2個、たくあんです。
おにぎりはコンビニサイズより大きく、具材は定番の梅、おかか、昆布。
私はおにぎり1つと、たくあんを少し残してしまいました。
お弁当は残していても帰りに回収されます。
お弁当屋さんから、14時以降は食べないようにと言われているそうです。

 

 

青木ヶ原樹海で見つかる木の実

樹海の、とくにこのブナ林のあたりは木の実が結構落ちています。
見つけたものを撮影してみました。

上の写真の、左上のイボイボのついた殻とその下の実はブナ
写真中央右寄りの閉じた松ぼっくり状のものはツガぼっくり
湿度が高いと閉じていますが、乾燥すると傘が開きます。
右上の小さな、サッカーボール状の実はヒノキの実
その下のバナナのような形をした実はカツラの実です。

そしてこの下の写真は、栗林さんからいただいたもの。
「森のエビフライ」と言われるこれはリスの食べ残し。
秋から冬にかけてリスにかじられた後のマツぼっくりの残骸です。
見た目がエビフライのような形になります。

 

富士風穴へ入洞

このツアーのメインイベントでもある富士風穴。
ここは入口に監視員の方が2人いらっしゃいました。
入場料は必要ありませんが、出入りをチェックしているようでした。

天然記念物 富士風穴

 本風穴の延長は、平成21年(2009)に実施した測量調査で計測できた範囲で約200mである。青木ヶ原樹海の地表面から8mの深さに洞穴の上面が陥没したテラス状の平坦地があり、さらに10m下りた地点に洞穴の底面がある。
平安時代の貞観6年(864)に富士山の北西麓において長尾山・氷穴火口列・石塚山・下り山火口といった側火山(富士山頂の噴火口ではない側面・斜面の火口)が噴火し、大量の溶岩流が流出した。六国史のひとつである『日本三代実録』に記載され、「貞観の噴火」として知られている大噴火である。大量の溶岩流は青木ヶ原溶岩流と呼ばれ、剗の海という湖の大半を埋め西湖と精進湖に分断した。大量の溶岩流を広範囲にもたらす役目をしたのが富士風穴のような溶岩洞窟である。溶岩流の表面は空気に触れると冷え固まるが内部は高温の状態を保ち続け、液体のままチューブ状に流れた。その溶岩流の流れたトンネル状の空洞が溶岩洞穴となった。青木ヶ原溶岩流には、富士風穴のほかに、本栖風穴、富岳風穴、鳴沢氷穴、西湖蝙蝠穴などの溶岩洞窟が多く見られ、溶岩流を供給した痕跡が溶岩洞穴として確認できる。
洞内は気温が低く、洞穴の奥部は年間を通して気温が0℃前後を保っている。このため、洞床には多くの氷がみられ、氷筍や氷柱が形成される。この冷涼な空間を利用し、明治30年(1897)から昭和4年(1929)まで蚕の卵(蚕種)の冷凍保存が行われ、近代日本の絹産業の増産を支えた。富士山の火山活動が形成した貴重な溶岩洞窟であるとともに、日本の近代産業遺産としての価値も備えている。

(看板より引用)

 

富士風穴に入る前に上着を羽織り、軍手をはめます。
ヘッドライトを準備して、持ち物はカメラと貴重品のみ。
リュックサックは置いていきます。

まず洞窟の入口まで側面の細い道を通って降りて行きます。
この途中でガラッと気温が変わる場所があって面白いです。
洞窟の冷気が留まる地点があるんですね。

下の写真は登っているところですが、こんな風に通れる場所があります。

 

ツアーのホームページには「ロープで入洞」とありましたが、ロープは使いませんでした。
他の方のブログではロープを使っていたようですが、時期が違うからでしょうか?
洞窟の入り口にはしっかりした梯子があり、足元を確認しながら下りていきます。

 

 

暗闇の中ヘッドライトを照らしながら慎重に奥へ進んでいきます。
洞床は凍っていましたが、一部溶けている部分もあります。

奥へ進む途中、木材やトロッコの残骸がありました。
この富士風穴には3棟の建物があったそう。
看板にも記載されていましたが、蚕の卵を保管するのに利用されていました。

 

 

更に奥へ進むと、割と平坦な場所になります。
ここがアイスパレスと呼ばれる場所。
氷のタケノコ、氷筍(ひょうじゅん)が見られるのはここになります。

初夏だからなのか、残念ながら大きな氷筍は見つかりません。
かろうじて写せる良い状態のものがありました。
まるでクリスタルのような姿です。

 

 

この富士風穴の内部はとても広いのですが、溶岩洞窟。
岩壁はごつごつとして、音を吸収してしまいます。
全員で壁に向かって「わーっ!」と叫んでみても響きません。

そしてヘッドライトを消してみます。
広がるのは漆黒の世界。
光が全く無いので目が慣れても周りが見えるようにはなりません。
こんな場所で崩落が起きて閉じ込められたらと想像するとゾッとしますね。

 

 

外に出ると、緑の世界にホッとします。
洞窟内の冷気が地上に湯気のように立ち上って幻想的な光景が見られました。
木漏れ日が天使の梯子を作ってくれます。
ここは樹海の中でも特にオススメスポットです。

 

 

樹齢15年のヒノキ

コケだらけの倒木。
そこには小さな生命が宿っていました。

芽が出て数日程度にしか見えない姿。
それでも樹齢15年になるのだそうです。
それだけ栄養が足りていないということが伺えます。

 

樹海で方位磁針が使えるかの実験

青木ヶ原樹海では方位磁針が使えなくなるという噂。
実際には、普通に使えます。
ただ雷が落ちたために磁気を帯びた岩はあります。
その上に置くと磁針がクルクルと回ってしまいます。
こういった岩は樹海の中には少なく、栗林さんいわく2か所しかないとのこと。
しかも岩には目印も何もなくガイドさんがいないと見つけられません。
目印、つけちゃいけないんでしょうか。

 

 

これでツアーはおしまいです

再び樹海入口に戻り、車に乗って希望の送迎場所まで送ってくれました。
私たちは温泉に入りたいと思っていたので、道の駅「なるさわ」まで。
近くに「富士眺望の湯 ゆらり」という温泉施設があるのです。
露店風呂もあり、ここで富士山を見ながら疲れを癒します。

温泉効果は抜群で、翌日筋肉痛になることもありませんでした。

 

青木ヶ原樹海ツアーのまとめ

青木ヶ原樹海は怖いイメージの方が強いかもしれません。
しかし自然が好きな方にはぜひ一度足を運んでほしいです。
ここでしか見られない洞窟の神秘的な姿は必見です。
またガイドツアーに参加すると知識が深まります。

しかし前半の記事に書きましたが、想像以上の大変さでした。
日ごろから体力に自信のある方じゃないとかなりつらいです。
ですが個人的にお昼休憩の後あたりからは進むのが楽になりました。
前半頑張れれば何とかなると思います。

この記事を書くにあたって、スケジュールを再確認しました。
するとどうも本栖風穴第二に立ち寄った記憶がありません。
樹海入口から最初の洞窟に入る前までに立ち寄る場所なのですが・・・。
もしかしたら私がちんたら歩いていたからすっ飛ばされたのかも?

だとしたら他の参加者に悪いことしてしまったかも・・・?

 

青木ヶ原樹海に関する本

青木ヶ原樹海に関する本というと、心霊や都市伝説など怖い本ばかり。
以下の本は青木ヶ原樹海の総合的な内容のようです。

 

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