シオデという山菜をご存知でしょうか。
一般に知名度は高くありませんが、東北では人気の山菜で、秋田では民謡にも謡われています。
そんなシオデの、調べたことをまとめました。
シオデの基本情報
- シオデ(牛尾菜):サルトリイバラ科(ユリ科)シオデ属 多年草
- 別名:ヒデコ、ショデコ、ショウデ、ションデ、ソデ、ソデコ、ギュウビサイなど
- 自生地:北海道~九州
- 開花時期:7~8月
- 栄養成分:カルシウム、カリウム、鉄、マグネシウムなど
- 薬用効果:強壮、利尿、神経痛、リウマチ、打ち身など
シオデの特徴
雌雄異株のつる性多年草。
他の植物と異なり、雄株と雌株が並んで見られることが多いです。
茎は高さ2mくらいまで直立し、葉は幅のある楕円形で12~16cmほどになります。
葉柄の基部から巻きひげを出し、他の植物などに絡みつきます。
夏に球状で黄緑色の花をたくさん咲かせます。
花後、秋に雌株は果実をつけ、黒熟します。
シオデの名前の由来は、アイヌ語でこの花を指す「シユウオンデ」が訛ったとも、昔の馬具の紐「四緒手(シオデ)」からともいわれます。生薬名は「牛尾菜(ぎゅうびさい)」といい、形が牛の尾に似ていることによります。
仲間にタチシオデやホソバシオデがあります。
これらもシオデと同様に食用になります。
シオデの食べられる部位と採取時期
一般的には4~6月ごろの若芽を採ります。
場所により秋まで採取できることもあります。
できるだけ茎の太い、葉が開く前のものを探し、茎の下部からしごくように折り取ります。
収穫後は乾燥させないよう、濡れ新聞紙などに包んで持ち帰るようにしましょう。
シオデの採取場所と注意
※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。
平地から山地の斜面などの野原や樹林の、やや湿った日当たりの良い場所に生育します。
群生はしませんが、地下茎で増えるので、1本見つければ近くに何本か見つけることができます。
全部採らずに太いものだけを選んで採取しましょう。
シオデの調理方法
- 若芽:おひたし、煮物、天ぷら、揚げ物、炒め物、汁の実など
シオデは乾燥を嫌い、採取後は徐々にかたくなります。
できるだけ早めに調理します。
山のアスパラガスというだけあって、アスパラガスと同様の調理法ができます。
ここでは、シオデのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。
したごしらえ
塩をひとつまみ入れた熱湯で2~3分軽く茹で、冷水に10分ほどさらします。
冷蔵庫で数日保管できます。
①おひたし
かつお節やマヨネーズなどが合います。
歯ごたえが良く、風味を楽しめます。
②ベーコン巻き
アスパラの代わりに茹でたシオデをベーコンで巻いて調理します。
シオデは太めのものを使って。
③ピザの具に
シオデはチーズとも相性が良いです。
軽く茹でたシオデを切ってピザの具材に。
参考になる本の紹介
この記事を書くにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。