去年から神玉巡拝を始めて、沢山の神社を訪問しました。
全国の多くの神社で祀られている神様から、その土地にしかいらっしゃらない神様までご縁ができ、楽しかったり、時には無謀な苦行だったりとさまざまな経験をしました。
いわき市は茨城県北とご近所さんなので、情報共有などがしやすそうですね。
御朱印集めは神社仏閣同士の繋がりはあまり感じられませんが、神玉巡拝は裏側で神職さんの繋がりがあり成り立っているので、素敵な企画だなと思っています。
春の訪れを感じられる3月と4月の2日に分けて巡った記録を紹介します。
いわき市の神玉巡拝について
福島県いわき市の神玉巡拝は、2022年7月から始まりました。
参画している神社は10社と多め。
各神社では「神玉」と呼ばれる穴の空いた木製の玉を500円で授かることができます。
「神玉」にはそれぞれの神社名と社紋または神社に関係する図柄が描かれています。
集めて別途300円で頒布している「神紐」で一つにまとめても、ブレスレットにしてもOK。
また、全て集められなくても全く問題なし。
(以下引用:チラシ表面のみ)
神社の分布は鉄道沿いが多め
このエリアの参画神社はJR線沿いが多めです。
遠方から訪れる方はいわき市内の駅の近くに拠点を設けましょう。
「少し遠いけど日帰りできなくはない」という方は期間限定で乗り降り自由な青春18きっぷや北海道&東日本パスなどを使うのがオススメ。
たまに駅から離れている神社もあります。
徒歩では時間がかかりすぎるので、今回は路線バスやレンタサイクルを利用することにしました。
この記事では、私が巡拝した順に神社を紹介していきます。
一日目
初日は鉄道+徒歩で巡拝できる神社を巡りました。
最初は北から順番に攻めていくつもりでしたが、鉄道の接続の都合で変則的になりました。
私は下り電車で水戸方面からいわきへ向かったのですが、いわき駅から乗り換えで仙台方面の四ツ倉駅へ行く時、いわき駅での待ち時間が結構長かったのです。
時間がもったいないと思い、いわき駅から下車して三島八幡神社、立鉾鹿島神社を巡り、徒歩で草野駅へ向かうことに。
(仙台方面からいわき入りする場合は北から巡っても良いと思います。)
この日に巡ったルートは、概ね平坦なルートが多く歩きやすかったです。
一日で7社巡るのは忙しいかな?とも思いましたが、徒歩で周辺を見る余裕はあり、お土産を買うタイミングもあり、割と充実していたように感じました。
三島八幡神社(みしまはちまんじんじゃ)
- 御祭神:品陀別命(ほんだわけのみこと)、息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)
- 住所:福島県いわき市平北白土西ノ内22
- 最寄り駅:JRいわき駅(徒歩30分)
- 社務所時間:8時半-16時半
- 公式サイト:なし(いわき市観光サイト)
到着した時、何組か参拝客を見かけました。
地元民らしき方もいれば、車で来ていた方も。
社務所は建物の中で、上品な空間。
ここで御守りやお札などを授与することができます。
吊るし雛が素敵。
最初、私が入った時、誰もおらず声をかけても出てきませんでした。
少しして分かったのですが入口は2か所あり、どうやら私が入ってきたところには来訪者センサーが無いようで。
もう一つの入り口を開けて音を鳴らすことで、ようやく受付の方が来てくれました。
無事、神玉を拝受しました。
以下は実際に歩いた三島八幡神社から立鉾鹿島神社へのルート。
少し長い道のりですが国道399号線の途中にはお店もあり、歩いていて飽きないです。
立鉾鹿島神社(たてほこかしまじんじゃ)
- 御祭神:武甕槌神
- 住所:福島県いわき市平中神谷立鉾33
- 最寄り駅:JR草野駅(徒歩26分)
- 社務所時間:9-16時
- 公式サイト:ホームページ
※立鉾鹿島神社から草野駅へ向かう場合の注意。
草野駅には南側にしか出入口がありません。
草野駅にピンを立てるとなぜか駅の北側へ行くルートが表示されますが、出入りができないので、上記の地図のように必ず南側へ行くルートをチェックしましょう。
こちらは街中にある神社ではなく、のどかな田舎の風景の中に溶け込んでいます。
近くには小学校もあり、子供たちの遊び場になってたりするのでしょうか。
もう少し時期が遅ければ、花や木々の色づきを楽しめそうです。
社殿の裏に大きな岩が見られたのも印象的。
しめ縄の形が特徴的だなと思いました。
左右が細くて真ん中だけ太い形というのはあまり見たことが無い気がします。
参拝を済ませ社務所へ行くと人がおらず、神玉や神紐、御朱印は所定の場所に置かれていました。
両替の小銭も用意されています。
古い鳥居がありました。
地図上で見ると、南側から入る形になりますが、線路で分断されています。
かつてはここが参道になっていたのでしょうか。
四倉諏訪神社(よつくらすわじんじゃ)
- 御祭神:建御名方命
- 住所:福島県いわき市四倉町西3丁目61
- 最寄り駅:JR四ツ倉駅(徒歩10分)
- 社務所時間:8時半-16時半
- 公式サイト:ホームページ
四ツ倉駅は、下り電車で降りると西側へしか出られません。
陸橋を渡って東側に行き、四倉諏訪神社を目指します。
住宅地の多いエリアにある神社。
訪問した時にも何名か参拝客がいました。
参拝を済ませ、社務所へ行くと不在。
チャイムを押して待っていると、御朱印集めで来られている人に話しかけられたりも。
無事、神玉を拝受できました。
四ツ倉駅から四倉諏訪神社へ向かう途中、沢山のお墓がありました。
訪れた時は天気も良く明るかったので不気味な雰囲気は無く、近くには立派なお寺もあり、子供たちが遊んでいる様子も。
夜は・・・どうなんでしょう?
こういう日常が見られるのも面白い。
金刀比羅神社(ことひらじんじゃ)
- 御祭神:大物主大神(おおものぬしのおおかみ)
- 相殿神:金山彦大神(かなやまひこのおおかみ)
- 住所:福島県いわき市常磐関船町諏訪下6-3
- 最寄り駅:JR湯本駅(徒歩10分)
- 社務所時間:8時半-16時半
- 公式サイト:ホームページ
湯本駅にはお昼時に着いたので、まずは参拝を済ませてから昼食にしようと思いました。
常磐勿来線という大通りを南下し到着。
「神玉」という幟が出ていました。
神玉巡拝をアピールしているのが良いですね。
敷地は広く、立派な神社。
毎年1月10日の例大祭の時には十数万人の参詣者が訪れ、神社周辺も交通規制がかかるほどだそうです。
この日は参拝者はまばらで、静かに過ごすことができました。
温泉神社(おんせんじんじゃ)
- 御祭神:大己貴命、少彦名命、事代主命
- 住所:福島県いわき市常磐湯本町三函322
- 最寄り駅:JR湯本駅(徒歩8分)
- 社務所時間:8時半-16時半
- 公式サイト:ホームページ
神玉巡拝で巡る神社の中に、1社くらいは一風変わった趣があると楽しいものです。
温泉神社はその名の通り境内には温泉が湧き出ており、硫黄の匂いも立ち込めています。
湯本駅周辺にも足湯を楽しめる場所があります。
歩き疲れたら、少し休憩してみては。
神玉を社務所で拝受した時、「いわき湯本温泉 開運クイズラリー」のチラシを貰いました。
期間は令和5年2/5~3/12で、この記事作成時には終わっていますが、先の金刀比羅神社と温泉神社がメインで企画に関わっているようです。
やはり観光地というだけあって、地域で盛り上がろうという意識が高いですね。
(引用:チラシ表面のみ)
諏訪八幡神社(すわはちまんじんじゃ)
- 御祭神:建御名方命、応神天皇
- 住所:福島県いわき市泉町6丁目10-17
- 最寄り駅:JR泉駅(徒歩17分)
- 社務所時間:9-16時
- 公式サイト:インスタグラム
泉駅からは20分弱で到着できます。
このGoogle MAPの指定の場所からでは入れないので、もう少し進んで信号のあるところまで行きます。
また道を少し進むとダイソーがあります。
小銭に困ったら、いつか使う物を一つ買って崩しておきましょう。
到着したのは14時半頃でした。
参拝客は少なく、社務所も閉まっていました。
貼り紙に「受付時間午前9時~午後4時迄」と書かれていますが、不在の場合は斎務所で神玉や御朱印を受けられます。
参拝後に寄らせてもらい、無事、こちらの神玉を拝受できました。
植田八幡神社(うえだはちまんじんじゃ)
- 御祭神:誉田別命(ほんだわけのみこと)
- 住所:福島県いわき市植田町八幡台2
- 最寄り駅:JR植田駅(徒歩8分)
- 社務所時間:9-17時
- 公式サイト:ホームページ
植田駅の改札は東側に一つあります。
植田八幡神社へは、陸橋を渡って西側に出てから向かいます。
本日最後の神社参拝。
参道の階段を上がると、茅の輪が迎えてくれました。
電車遅延の影響で到着したのは16時前。
社務所には誰もおりませんでしたが、呼び鈴を鳴らすと応対してくれました。
こちらでは「厄割り玉」を使った厄落としの儀式も行えるようです。
モヤモヤがある方は試してみては。
境内は少し高台にあるので、見晴らしも良いです。
帰りは足元に気を付けましょう。
歩き疲れている脚には尚更です。
二日目
前回から日を空けての二日目。
JR線から少し離れた残りの3社へ参拝します。
歩いて行くには時間的・体力的・精神的に負担がかかります。
ちょっとお金を払ってバスやレンタサイクルを駆使することに。
小名浜諏訪神社(おなはますわじんじゃ)
- 御祭神:健御名方命、八坂刀売命
- 住所:福島県いわき市小名浜諏訪町23-1
- 最寄り駅:JR泉駅からバスで支所入口(徒歩11分)
- 社務所時間:9-17時
- 公式サイト:ホームページ
歩いていくと片道1時間を超えてしまい疲れます。
近くにイオンモールがあるので、路線バスが出ているのでは?と考え調べてみました。
泉駅前から新常磐交通㈱の路線バスが出ています。
乗り場は①のりば。
https://www.joko.co.jp/
いわき駅行きのバスに乗り、13個目のバス停「支所入口」で下車。
乗車時間はおよそ11分、料金は片道280円。
本数が少ないので、帰りの時刻表も要確認です。
ちなみに「支所入口」の次の停留所「小名浜案内所」が、最も神社に近いですが料金が330円に上がります。
道を進んでいくと、「神玉」の幟がある神社が見えてきます。
鳥居の奥には海の守護神を象徴するかのようなブルーの鳥居が。
漁業関係のためか、鈴や鈴緒に網がかけられています。
社務所は右手にありました。
訪れた時はまだ9時前で、神職の方々が掃除中でした。
社務所前でウロウロしていたら気づいてくれました。
お忙しい中恐れ入ります。。
無事、神玉を授かることができました。
交流スペース勿来(なっくる)
最後の2社は勿来(なこそ)駅が最寄。
徒歩で行には結構ハード。
おそらく神社での滞在時間も含めると4時間は超えるのではないかと。
そこで、レンタサイクルを借りることにしました。
駅から約30分、急な坂道を歩いたところに、交流スペース勿来があります。
こちらは宿泊もできるようです。
カフェもあるのでランチ利用も◎
レンタサイクルは、電動クロスバイクと電動アシスト自転車が各2台あります。
台数が限られているので、事前予約をしておきました。
料金は3時間の場合500円、6時間で1,000円。
神玉巡拝の目的だけなら3時間で十分です。
私は乗り慣れている電動アシスト自転車を借りました。
次の目的地へ向かうルートとして一度駅へ戻る形になるのですが、急な坂道を下る時がめちゃくちゃ怖かった。
徒歩で片道30分近くかかった道が、自転車では10分もかかりませんでした。
安全運転で行きましょう。
國魂神社(くにたまじんじゃ)
- 御祭神:大国主命、須勢理姫命、少彦名命
- 住所:福島県いわき市勿来町窪田馬場72
- 最寄り駅:JR勿来駅
- 社務所時間:8時半-16時
- 公式サイト:ホームページ
レンタサイクルを借りてから國魂神社までの移動時間は20分ほど。
國魂神社は住宅地の中にある大きな神社。
歴史もあり、古くから信仰を集めていたことが伺えます。
参拝者が次々と訪れていました。
社務所は鳥居をくぐった左手にあります。
不在の場合は呼び鈴を押すと出てきてくれます。
神玉を授かる時、次の目的地である真弓神社さんのことも聞くことができました。
真弓神社(まゆみじんじゃ)
- 御祭神:大己貴命、少彦名命
- 住所:福島県いわき市瀬戸町東瀬戸112
- 最寄り駅:JR勿来駅
- 社務所時間:未確認
- 公式サイト:ホームページ
いわき神玉巡拝最大の難所?(車なら難しくはありませんが。)
國魂神社から真弓神社へは、自転車では20分ほどで到着。
社務所へは更に200m。
案内板が出ています。
先に神玉を授かりに行くことにしました。
授与所は不在でした。
しかし御朱印と神玉、神紐はセルフで授かることができます。
おつりも置いてあります。
窓の隅にある丸いものは監視カメラでしょうか?
ちなみにこちらの神紐はピンク×白のコンビでした。
チラシの絵だとオレンジかな?と思っていたのですが、必ずしも一致しないのかも?
さて、真弓神社参拝です。
事前情報では、ここの階段はかなりハードとのこと。
厳しそうなら無理して登らなくてもいいか、と思っていたのですが・・・たまたま他にも参拝者がおり、私も登ってみようという気持ちになりました。
登りの階段は最初は手すりがあるのですが、途中でなくなります。
無理しないペースで登りましょう。
ここの階段はスニーカーなど歩きやすい靴でないと厳しいです。
階段の横に切り株があり、登っている最中にはふわっと木の香りで癒されました。
登り切った先に、フェンスで囲まれた社殿があります。
ご挨拶して、一息ついてから降りました。
真弓神社から交流スペース勿来まではおよそ45分かかりました。
通ろうとした道が通行止めになっており、結局来た道を戻る形に。
レンタサイクルの利用時間は2時間を少しオーバーするくらいでした。
勿来の関を見に行く余裕もあります。
神玉巡拝を終えて
無事10社コンプリートできました。やはり多いです。
公共交通機関を使うとどうしても2日がかりになりますが、車なら1日で集められそうです。
参拝順に神紐に通してみました。
いわきエリアの神紐には勾玉が付いています。
神紐は四倉諏訪神社のもの。
神玉の穴にはバリが多く、あまり通し直したりすると神紐に毛羽立ちができるので注意。
拠点にオススメの駅は?
遠方からいわきの神玉巡拝を考えている方は、いわき市内での宿泊がオススメです。
特に良さそうと感じるのは以下の2駅。
普通列車だけでなく特急も止まります。
①いわき駅
いわき駅はいわき市の中心地。
駅周辺は整っており、ビジネスホテルがあり飲食店も多いです。
また、いわき駅近くには東京都内を結ぶ高速バス乗り場もあります。
②湯本駅
湯本駅は温泉地でもあります。
せっかく遠方から訪れるならスパリゾートハワイアンズ始め、温泉施設を楽しんでみては。
正直、箱根や草津などよりも観光客は少ないですが、その分歩きやすい穴場的スポットであるとも言えます。
福島の定番土産といえば、ままどおる。
駅のNEW DAYSには簡易包装の5個入りも売っています。