少し前に神玉巡拝の件でお問合せいただいた方から、山梨県富士吉田市でも神玉巡拝が行われていることを教えていただきました。
富士山近くでの神社巡り、他のエリアとはまた違う思い出ができそうです。
徐々に観光客の賑わいが取り戻されている今日この頃。
特に外国人観光客が増える前にと、思い切って巡拝してみることにしました。
この記事では、2日に分けて巡った記録を紹介します。
富士吉田市の神玉巡拝について
富士吉田市の神玉巡拝は、2022年7月から始まりました。
参画している神社は7社。
各神社では「神玉」と呼ばれる穴の空いた木製の玉を500円で授かることができます。
「神玉」にはそれぞれの神社名と社紋または神社に関係する図柄が描かれています。
集めて別途300円で頒布している「神紐」で一つにまとめても、ブレスレットなどにしてもOK。
また、全て集められなくても全く問題なし。
(以下引用:チラシ表面のみ)
富士山の御膝元はバスを乗りこなそう
対象の神社は全て富士吉田市内にあります。
しかしそれなりに離れている神社も。
車を使えばそれほど時間はかからないかもしれませんが、公共交通機関を使う場合はバス利用が必須。
路線バスは交通系ICカードも利用可能です。
また、富士山頂に近い「冨士山小御嶽神社」は冬期には道が通行止めになり、行くことができません。
巡拝する時期も考えて計画しましょう。
この記事では、私が巡拝した順に神社を紹介していきます。
1日目
1日目は比較的アクセスの良い神社を巡りました。
天気に恵まれ少し汗ばむくらい。
まだまだ桜も残っており、朝から観光客が多くみられます。
新倉富士浅間神社(あらくらふじせんげんじんじゃ)
- 御祭神:木花咲耶姫命 (このはなさくやひめのみこと)、大山祗命 (おおやまづみのみこと)、瓊瓊杵尊 (ににぎのみこと)
- 住所:山梨県富士吉田市浅間2-4-1
- 最寄り駅:富士急行線 下吉田駅(徒歩9分)
- 社務所時間:9時-16時
- 公式サイト:ホームページ
下吉田駅には8:36に到着。
駅からは道案内の看板が出ているため、道は分かりやすいです。
人の流れに乗っていくこともできますし、また至る所に交通整理の人が立っており、聞けば教えてくれます。
お祭りの装いをしている人たちが見られました。
社務所は本殿の左にあり、無事に神玉を授かりました。
神社の先にある公園は、五重塔もあり素敵な撮影スポット。
しかし日本人よりも外国人が多くて遠慮しました。
この日は天気も良く、桜も咲いており、さぞかし美しい景色が見られたことでしょう。。
↓photoAC(フリー素材サイト)より
冨士山下宮小室浅間神社(ふじさんしもみやおむろせんげんじんじゃ)
- 御祭神:木花咲耶姫命 (このはなさくやひめのみこと)
- 住所:山梨県富士吉田市下吉田3丁目32-18
- 最寄り駅:富士急行線 下吉田駅(徒歩4分)
- 社務所時間:9-17時
- 公式サイト:ホームページ
駅からは徒歩4分ほどで行くことができる小室浅間神社。
近くまで行くと家畜の匂いが漂ってきます。
神馬舎からひょっこり顔をのぞかせてくれた神馬。
新倉富士浅間神社と比べると、こちらは人が少なく外国人もいません。
(たまたまかも?)
落ち着いて手を合わせることが出来ました。
神玉は本殿左手にある社務所で授かりました。
次の神社へは再び下吉田駅に戻り、富士急行線9:33発で富士山駅へ向かいます。
ただ、以下のように小室浅間神社から富士山駅へは歩けない距離ではないので、電車の待ち時間によっては徒歩も検討してみては。
北口本宮冨士浅間神社(きたぐちほんぐうふじせんげんじんじゃ)
- 御祭神:木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)、天孫彦火瓊瓊杵命(てんそんひこほのににぎのみこと)、大山祇神(おおやまづみのかみ)
- 住所:山梨県富士吉田市上吉田5558番地
- 最寄り駅:富士急行線 富士山駅からバスで浅間神社前下車
- 社務所時間:8時半-17時
- 公式サイト:ホームページ
富士山駅からバスで向かいます。
バス乗り場は③で、A1系統です。
10:08発の御殿場駅行きに乗車。
バス車内は外国人が多くて、体臭や独特の香りが立ち込めています。
近くにいた欧米系の人たちの英語の会話で、「日本人は5単語以上の英会話ができない」とかなんとか、若干バカにしたようなそんな話をしているのを耳にしました。
極東の人が頑張ってあなたたちに合わせてるんだから、大目に見てよ。。
浅間神社前バス停で下車すると、もう目の前に北口本宮富士浅間神社の入り口がありました。
大通りに面しているからか団体客なども見られ、訪れる人は多いです。
大鳥居をくぐるとひんやりとした空気。
杉並木を進むとマルシェ開催中でした。
とても重厚感のある本殿が見えてきました。
本殿左右にある御神木のしめ縄がちょうちょ結び。
珍しい!
神玉は本殿向かって右手にある社務所で授かりました。
新屋山神社(あらややまじんじゃ)
- 御祭神:大山祇命(おおやまづみのみこと)、天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)、木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
- 住所:富士吉田市新屋4-2-2
- 最寄り駅:富士急行線 富士山駅からバスで浅間神社前下車(徒歩分)
- 社務所時間:9時-16時
- 公式サイト:ホームページ
北口本宮冨士浅間神社から歩いて行けます。
「あらややま・じんじゃ」ではなく「あらや・やまじんじゃ」であることは訪問した時に初めて知りました。
小さな神社ですが、雰囲気が良かった。
千本鳥居をくぐっていきます。
お稲荷さんじゃないのに不思議。
お願い事が叶って鳥居を奉納する人が多いのでしょうか。
静かな雰囲気ですが、なんだかんだ途切れることのない参拝客。
外国人は見かけませんでした。
ちなみに金運上昇のご利益があることで有名な神社ですが、厳密には富士山二合目にある奥宮がそのパワースポット。
この本宮からは離れているため訪問できず。
車でないと行けなさそうです。
本殿右手の社務所には金運にご利益のある御守りもありますので、神玉と一緒に求めてみては。
次の山中諏訪神社へはバスで移動します。
バス停は「新屋公民館入口」。
新屋山神社からは歩いて5分程度で到着し、11:45発のバスを待ちます。
30分くらい待ったのですが、これなら先のバス停まで少し歩けたかもしれません。
でも歩道が狭く車の往来も激しいので、無理しない方が良いかも。
バス停の待合小屋にはベンチがあり、なぜか大黒様の木彫り像が安置されていました。
片隅にホウキが置いてあったので、落ち葉やらを掃いてまとめておきました。
ちりとりが欲しかった。
山中諏訪神社(やまなかすわじんじゃ)
- 御祭神:建御名方命(たけみなかたのみこと)、豊玉姫命(とよたまひめのみこと)
- 住所:山梨県南都留郡山中湖村山中13
- 最寄り駅:バス停富士山山中湖[ホテルマウント富士入口](徒歩2分)
- 社務所時間:9時-17時
- 公式サイト:ホームページ
バス停「富士山山中湖」のある大通りから細い道を入って進みます。
山中諏訪神社へ向かう参道の右手に、土俵がありました。
子供相撲が開催されるようです。
富士吉田市の神玉巡拝の中で唯一、富士山関係以外の神社です。
山中諏訪神社では諏訪大社の御祭神、建御名方命が祀られていますが、豊玉姫命から授かる安産のご利益が特に有名。
訪問した時、ちょうど若い夫婦が参拝しており、奥さんは妊婦さんでした。
地元の方々に信仰されている様子が伺えます。
ちなみに「山中諏訪神社」をネット検索しようとすると、検索候補に「行ってはいけない」と出てきました。
なんでもカップルで行ってはいけないなどと言われているらしい。
ですが実際に参拝に訪れてみて、なぜそう言われているのかが全く理解できないくらい良い雰囲気でした。
参拝し、神玉を授かり参道を戻る時、山中湖へ続く道が見えました。
この後、昼食を取って、13:14発のバスで河口湖駅へ向かいました。
次の冨士御室浅間神社へ伺うつもりだったのですが、バスが遅れたため接続が上手く行かず、外国人もわんさかいたので次の機会にしました。
2日目
2日目は残りの2社へ。
1日目とはうって変わって曇天で気温も低め。
準備不足につき若干過酷な体験をしました。
冨士山小御嶽神社(ふじさんこみたけじんじゃ)
- 御祭神:磐長姫命(いわながひめのみこと)、木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)、苔虫命(こけむしのみこと)
- 住所:富士吉田市上吉田小御岳下5617吉田口登山道
- 最寄り駅:富士急行線河口湖駅・富士山駅からバスで富士スバルライン五合目下車すぐ
- 社務所時間:9-16時
- 公式サイト:twitter
河口湖駅や富士山駅から「富士スバルライン五合目」行きのバスが出ています。
各駅のバス会社窓口で乗車券を購入することができます。
往復で購入すると安くなります。
往路・復路は4本ずつしかありませんので時刻表をしっかり確認しておきましょう。
(別でバスタ新宿から直行のバスもあるようです。)
車で行かれる場合は富士山駅からはこのルート。
ちなみに徒歩だとルート表示が異なり、4時間半くらいかかるようです。
私は富士山駅で往復乗車券を購入し、9時半のバスに乗りました。
この時は私一人。
次の河口湖駅では外国人多めで乗客が増えましたが、バス車内はガラガラ。
本格的な登山シーズンだと、もしかしたら座れないこともあるのでしょうか。
(乗車券販売の時点でコントロールしていると思いますが。)
バスは指定席ではありませんので、確実に座りたい時は富士山駅からの乗車がオススメです。
乗車時間も45分~1時間ほどになります。
実はあまり標高差のことを考えずに向かってしまいました。
この日も晴れるかと思っていたら実際は曇りで、気温も低め。
富士山も低い場所からは霧がかかってほとんど見えず。
そんな日に私はそこそこの服装で登ってしまいました。
富士山五合目バス停に到着した時、気温の低さと強風に耐えられず、すぐさま建物の中へ小走り。
五合目レストハウスに入るとストーブが置かれていました。
気合を入れて意を決して、すぐそばにある冨士山小御嶽神社へ向かいます。
参道の左側は工事中で少し騒がしいです。
とにかく外国人が多い。
外国人に日本人が混じっている感じ。
ここまでツアーバスも来ています。
この日は強風のため、本殿正面が風が吹き込まないようにガラス戸で閉められており、参拝するには右手に回って横から入ります。
本殿の参拝場所の脇に社務所があります。
「撮影禁止」とはっきり書かれていたので離れた場所から撮りました。
御守りも沢山の種類があり、鈴の御守りを気に入って求めている外国人も姿もありました。
神職の方も英語で対応しています。
こちらで神玉を無事、授かることができました。
御祭神は磐長姫命ですが、神玉には天狗の絵が描かれています。
こちらでは恐らく天狗にまつわる話があるのかもしれませんが、寒すぎて境内を見て回る余裕が無く、詳しいことが分かりませんでした。
時間があったので、富士五合目レストハウス内で限定メロンパンを購入しました。
1つ300円。
見た目もユニークですが、味もとっても美味しかったです!
これはぜひ試してみてください。
ただボリュームはそれほどないので空腹を満たすことはできません。
飲み物のハーブティーはカモミールでした。
1時間弱の滞在、11:30発のバスで下山し12:15頃、河口湖駅で降車しました。
河口湖駅で吉田のうどんを食べて腹ごしらえ。
冨士御室浅間神社(ふじおむろせんげんじんじゃ) 里宮
- 御祭神:木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
- 住所:山梨県南都留郡富士河口湖町勝山3951
- 最寄り駅:河口湖駅から湖畔周遊レトロバスで10分、冨士小室浅間神社 下車
- 社務所時間:9時-16時
- 公式サイト:ホームページ
最後の1社、冨士御室浅間神社里宮は河口湖のそばにあります。
河口湖駅から歩いて行けなくはありません。
ルートはこちら。
今回は河口湖駅から13:10発の「西湖周遊バス(Green line)」で向かいました。
Green lineは1時間に1本程度しかありませんので気を付けましょう。
時刻表通りだと乗車時間16分ほどで冨士小室浅間神社へ到着します。
バス停のすぐそばに鳥居があるのですが、こちらは西参道。
しめ縄がエビみたいで特徴的です。
この鳥居をくぐると、「順路」という看板が出ていて表参道に進むよう促されます。
表参道からの鳥居はこちら。
本殿左手にある石像は「不老」「長寿」。
「不老」像は既におじいさんですね。
富士吉田市には秦の始皇帝に命じられた徐福が不老不死の薬を探し日本にやってきたという徐福伝説がありますので、それに関係しているのでしょうか。
「百福の龍宝珠」という不思議な石像がありました。
中国の風水に影響を受けているような印象。
社務所には龍宝珠にちなんだ御守りがありました。
こちらが授かった「百福隆盛守」。
デザインが中国っぽいけど銀箔の生地を使っている点ではそうでもないような。
龍宝珠のご利益がいただけそうな気がします。
ほかにも、社務所には巨大な御守りなど珍しいものがありましたよ。
御守りとともに神玉を授かりました。
こちらで最後だと告げると、達成証明書も付けてくれます。
硬めの紙に印刷された物です。
これは、どこの神社が最後になっても戴くことができます。
神玉巡拝を終えて
全部集まりました。
神紐は富士山五合目で戴いたもの。
富士山の形のチャームが可愛いです。
神玉の図柄は凝ったものもあります。
神社名の方は結構長めの神社も多いので、省略した表現になってます。
富士吉田市の神玉巡拝はバス移動がメインとなり、鉄道駅やバス停から長距離を歩き回る感じではありませんでした。
暑い時期でも帽子や日傘を使って熱中症対策すれば巡拝できそう。
元々観光地でもあるので、バスの運行はしっかりしています。
ただしコロナ禍が明けて観光客が増えつつあります。
(一昨年に青木ヶ原樹海へ行った時はガラガラだったのに・・・。)
混雑と交通事情により、基本的にバスは始発以外は到着時間が遅れると思っておいた方が良いです。
最後の冨士御室浅間神社から河口湖へ戻るバスなんて30分くらい遅れていました。
余裕を持って計画を立てましょう。
また、できれば天気の良い日に行くことをオススメします。
富士山パワーを感じることができますよ。
一応、五合目へ行く時は上着と紫外線対策の準備があった方が良いかもしれません。
富士急行線+富士急バスで利用した交通費
参考までに2日間で使った交通費をまとめてみました。
私は1日目も2日目も大月駅から出発しているので高めです。
河口湖駅周辺などに宿泊すればまた料金が異なります。