有用植物キランソウの食べ方【食べられる山野草】

有用植物キランソウの食べ方【食べられる山野草】

「地獄の釜の蓋」の異名をもつキランソウ。
それだけ強烈なイメージをもたらす薬用効果の高い植物です。

そんなキランソウの、調べたことをまとめました。

キランソウの基本情報

  • キランソウ(金瘡小草):シソ科キランソウ属 多年草
  • 別名:ジゴクノカマノフタ、イシャダオシ、イシャコロシ、イシャナカシなど
  • 自生地:本州~九州
  • 開花時期:3~5月
  • 栄養成分:サポニン、フェノール性物質、フラボノイド配糖体を含む
  • 薬用効果:解熱、咳止めなど

 

キランソウの特徴

冒頭の「ジゴクノカマノフタ」の他にも「イシャコロシ」など印象深い別名を持つ野草。
薬用効果の高さから、地獄の釜に蓋をして病人をこの世に追い返すという説や、キランソウの地面に平伏している姿からのイメージという説もあります。

草丈は5cm程度で、茎は地面を這って広がります。
茎葉には毛が多く生え、葉は対生で株元から放射状に四方に伸びます。
春に咲かせる唇形の花は濃い紫。
冬はロゼットになって越冬します。

 

キランソウの食べられる部位と採取時期

薬用としては開花する3~5月に全草を採取します。
単に食用とする場合は、柔らかい葉や花を採取します。

 

キランソウの採取場所と注意

路傍や石垣、土手、野原、田畑の畦などに自生します。
日当たりの良い、湿り気のある場所を好みます。

庭に移植する際は、日当たりや湿気、土質などに注意します。

※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。

 

キランソウの調理方法

  • 葉、花:和え物、揚げ物、汁の実など
  • 全草:薬酒、お茶など

食べて体に良い、高い薬効をもつキランソウ。
ここでは、キランソウのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。

したごしらえ 
茎葉の毛に汚れがついている場合は、たっぷりの水の中で揺らして砂などを落とします。
塩ひとつまみ入れた熱湯で軽く茹で、冷水に10分ほどさらします。

①和え物 
したごしらえした葉をマヨネーズ和えやごま和えなどで。

②揚げ物 
花は姿揚げにすると見た目も楽しめます。

③お茶 
全草を採取したら枯れたり汚れた部分は取り除き、汚れを落とします。
風通しの良い場所で陰干しし、カラカラになったら缶などに入れて保存します。

 

キランソウの薬用効果

薬効に関しては、あくまで参考程度に記載しています。
キランソウは生薬として「金瘡小草(きんそうしょうそう)」「筋骨草(きんこつそう)」と呼ばれ、以下のような薬効があると言われています。

  • 咳、去痰、下痢止め、健胃:全草を日干しにし、煎じて一日3回服用します。
  • 火傷、切り傷、膿出し:生葉の絞り汁を患部に塗布します。
  • あせも、湿疹:全草を浴湯料として使います。

 

手軽にキランソウ茶を楽しむ方法

 

「キランソウが身近で見つからない」

 

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こちらのお店では、安心品質の国産のキランソウを使用しています。
薬効の高いキランソウ茶、一度試してみてはいかがでしょうか。

参考になる本の紹介

この記事を書くにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報や写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。