クチナシは食べられる?観賞だけじゃない味わい方【食べられる山野草】

クチナシは食べられる?観賞だけじゃない味わい方【食べられる山野草】

クチナシはよく公園の植え込みや民家の庭に見られる白い花。
甘い香りから美味しそうな期待をしてしまいます。

クチナシ色素としても使われるクチナシ。
野草として、調べたことをまとめました。

クチナシの基本情報

  • クチナシ(梔子):アカネ科クチナシ属 常緑低木
  • 別名:ガーデニア(英)、木丹(もくたん)、六梔子(ろくしし)など
  • 自生地:東海地方以西~沖縄
  • 開花時期:6~7月

 

クチナシの特徴

静岡以西の暖地、海岸近くの山野や野原、雑木林などで見られます。
庭木として栽培されていることも。

葉は長楕円形でつやがあり、対生します。
葉身の長さは5~10cm。
紅葉期は主に春と秋で、古い下葉が落葉前に明るい黄色に色づきます。

梅雨の時期に咲く花は白く、甘い芳香を放ちます。
花が一重と八重咲きがあり、どちらも食用にできます。
薬用として使われるのは果実のできる一重の方で、秋に黄紅色の果実をつけます。

昔のヨーロッパでは、香水の原料や花飾り、解熱剤など広く使われてきました。
日本でも飛鳥・天平時代から果実は布の着色に使われ、今でも料理の色付けに利用されます。

名の由来は、果実が熟しても裂けないため、口無しと呼ばれるようになりました。

 

クチナシの食べられる部位と採取時期

花と果実が食用になります。
6~7月の梅雨の開花期に採取する白い花はスイーツに、秋から初冬の果実は薬用などに。

 

クチナシの採取場所と注意

※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。

公園などの公共の場にあるものは採取せず観賞のみにとどめましょう。

野生のものは、山や野原、海岸や林などに見られます。
観賞用としても育てられますので、自宅の庭などに植えても。

花や実は指で摘み取ります。

 

クチナシの調理方法

クチナシを食べる場合は、主に花の見た目と香りを楽しみます。

  • 花:天ぷら、サラダ、酢の物、スイーツ、花茶、花酒など
  • 果実:茶など

ここでは、クチナシを楽しめるおすすめの使い方を紹介します。

 

したごしらえ 
熱湯でさっと茹でます。

①花びらの天ぷら 
生のまま天ぷらにすると花の形だけでなく食感も楽しめます。

②花の酢の物 
したごしらえをして酢の物にすると、歯ごたえがあり少しぬめりがあります。

③クチナシ茶 
甘い香りを楽しめます。
花を乾燥させて花茶に、もしくは乾燥果実に熱湯を注いで。

④花はスイーツとともに 
花の甘い香りはクリームと相性が良いです。
またゼリーに花を封じ込めると見た目が良いです。

 

クチナシの薬効

薬効に関しては、あくまで参考程度に記載しています。

秋に熟したクチナシの果実は生薬では山梔子(さんしし)と呼ばれています。
主に以下のような薬効があるといわれています。

  • きのこや魚の中毒、利尿など:山梔子を煎じて服用する。
  • 咽頭痛:山梔子を煎じた液でうがいをする。
  • 腫れ物、火傷、シミ、腰痛、打撲、リウマチ:山梔子を粉末にし、水か卵白で練って患部に塗布すると、消炎作用がある。

 

参考になる本の紹介

この記事を作成するにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。