初夏の頃に垂れて咲く釣鐘形の花。
最近は近所の植え込みでも見つけるようになりました。
その昔、子どもたちがホタルを捕まえてこの花に入れたことから名がついたとも、提灯の昔の呼び名の「火垂袋」からとも言われています。
そんなホタルブクロが食べられるとのことで、調べたことをまとめてみました。
ホタルブクロの基本情報
- ホタルブクロ(蛍袋):キキョウ科ホタルブクロ属 多年草
- 別名:アメフリバナ、チョウチンバナなど
- 自生地:北海道~九州
- 開花時期:6~7月
ホタルブクロの外観
草丈は30cmくらいから大きくなると80cmほどにもなります。
根出葉はハート形で、花の時期には枯れます。
茎はまっすぐに伸びて、全草に白色の毛が密生します。
花の時期の葉は先が尖った卵型で、へりにギザギザがあります。
初夏の開花期には、長さ4~5cmの淡紫紅色または白色の釣鐘型の花をつけます。
山地に生えるヤマホタルブクロも同様に食べることができます。
ホタルブクロとの見分け方は、がく片を観察します。
ホタルブクロはがく片の切れ込み部分が反り返り、付属片があります。
ヤマホタルブクロにはそれがなく、盛りあがっているだけになります。
ホタルブクロの食べられる部位
食用部位は若芽と若葉、そして花。
若芽や若葉は早春のものが食べられますが、葉は苦味があります。
花はクセのない淡泊な味。
ホタルブクロの採取時期は4~7月
4月ごろに、雪の深いところでは5月ごろに若芽や若葉を。
根出葉は、開花期のものと形が違うので注意。
花は初夏の開花期、6~7月ごろに首の部分から採集します。
ホタルブクロの採取場所と注意
※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。
全国に分布する雑草で、山地や野原、土手、田んぼのあぜなどの日当たりの良い場所に生えます。
若芽や若葉は柔らかいものを茎先から摘みますが、茎を折ると白い乳液が出ます。
ホタルブクロの調理方法
採取したら早めに調理しましょう。
部位によっておすすめの調理法があります。
- 若芽、若葉:天ぷら、和え物、炒め物など
- 花:酢の物、サラダ、お吸い物、ゼリーなど
葉には苦味があるので、下ごしらえをすると良いです。
ここでは、ホタルブクロのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。
下ごしらえ
天ぷらにする以外は、塩ひとつまみ入れた熱湯で10分ほど茹で、水に2~3時間さらしてアク抜きをします。
生食はしません。
①天ぷら
生のまま天ぷらにします。若葉の天ぷらは肉厚の葉がおいしいです。
この植物に限らず、毛の生えているものは天ぷらが合います。
②花の酢の物
たっぷりの湯でサッと茹でたら酢水にさらして色止めをすると、美しい色と姿を楽しめます。
参考になる本の紹介
この記事を作成するにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。