原っぱや道端などで見かける雑草。
子どもの頃、粒々の実をままごとに使ったことのある人が多いこの植物。
そんなイヌタデが食べられるとのことで、調べたことをまとめたいと思います。
イヌタデの基本情報
- イヌタデ(犬蓼):タデ科イヌタデ属 一年草
- 別名:アカマンマ、アカノマンマ、アカノママ、アイクサ、クサタデ、アワケドキ、タビなど
- 自生地:日本全国
- 開花時期:6~11月
- 栄養成分:ミネラル、ビタミン、食物繊維
イヌタデの特徴
名前の由来は、花の色がお赤飯に似るため。
また「イヌ」、海外では「ドッグ」とつく名のものは、役に立たない植物につくといわれています。
よく調べてみると確かに有毒のものもありますが、全部ではありません。
葉は先端の尖った広披針型で互生します。
草丈は20~50cmほどになり、6月ごろから赤い花穂をつけます。
茎は下部で枝分かれをし、直立または斜上し、節から根を出して地面を這うことも。
仲間の植物に、ヤナギタデ(ホンタデ)、ミゾソバ、ミズヒキ、ギシギシがあります。
以下の、都会で見られる大型のオオケタデは有毒植物で食べられません。
イヌタデの食べられる部位と採取時期
開花期の6~11月、花やプチプチした赤い実と葉が食べられます。
色が鮮やかなものを選んで、葉をつけたまま先端から10cmくらいを摘み取ります。
割と長めの期間採取できます。
イヌタデの採取場所
※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。
野原や道端、畑地、田んぼのあぜ、水湿地など。
どこにでも生えています。
車の排気ガスにさらされている場所や犬の散歩道になっているような場所は避け、きれいな環境のものを採取しましょう。
イヌタデの調理方法
- 花、実:ふりかけ、天ぷら、菓子の飾りなど
- 葉:和え物、おひたし、炒め物など
朝鮮半島では油を絞って食用にもします。
イヌタデは加熱してもあまり色が変わりません。
ここでは、イヌタデのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。
したごしらえ
熱湯でゆがき、冷水にさらしてアク抜きをします。
8月ごろの若葉は木灰や重曹を加えて茹でます。
塩蔵で保存することもできます。
①天ぷら
生のまま花穂を天ぷらにすると鮮やかな色を楽しめます。
②花のふりかけ
穂からしごき取った花を集めてごま油で炒めます。
塩で調味します。
③和え物
葉はアク抜きしてからごま味噌和えや酢味噌和えなどに。
イヌタデの薬効
薬効に関しては、あくまで参考程度に記載しています。
イヌタデは以下のような薬効があるといわれています。
- リウマチ:乾燥させた茎葉を煎じ、食間に服用する。
- 切り傷の止血、虫刺され:生葉を揉んだ汁を患部に塗布する。
また利尿、解熱などにも効果があるそうです。
参考になる本の紹介
この記事を書くにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。