市街地の道端などで見られる雑草ノゲシ。
トゲトゲしいのであまり食べようとは思いませんが、アメリカでは食用としてサラダに使われるそうです。
そんなノゲシの、調べたことをまとめました。
ノゲシの基本情報
- ノゲシ(野芥子):キク科ノゲシ属 二年草
- 別名:ハルノノゲシ、ケシアザミ
- 自生地:日本全土
- 開花時期:3~10月
- 薬用効果:健胃、不眠、視力向上、腫れ物、淋病など
ノゲシの特徴
古い時代に中国から渡来した史前帰化植物といわれています。
名の由来は、葉の形がケシの葉に似ており、野に生えることから。
全体的に青白い感じで、太い中空の茎を直立させ1mほどに伸びます。
葉は表面に光沢があり、不揃いな羽状で深く切れ込み、縁や先端はトゲ状になります。
基本的には春から秋にかけて茎先に2cmほどの黄色い舌状花を咲かせます。
暖地の、日当たりのよい場所であればほぼ一年中花が見られます。
晩秋から冬にかけては緑または淡紫色のロゼット状になります。
茎や葉を折ると、アキノノゲシやオニノゲシなどと同じく白い乳液が出ます。
ちなみにオニノゲシはハルノノゲシと味は変わりませんが、トゲが痛いので食用にはなりません。
ノゲシの食べられる部位と採取時期
若葉や若茎を採取します。
採取の適期は、2~6月と10~12月。
茎が立つ前のロゼットの状態の葉は苦味は少ないです。
生長したものは脇から出る柔らかい新芽を摘み取ります。
鋭いトゲが触れると痛そうですが、意外に柔らかいので素手で採取できます。
ノゲシの採取場所と注意
※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。
市街地から野原、海辺などの道端や空き地、草地に見られます。
人の生活の近くに生えていることも多いので、きれいな環境のものを探して採取します。
ノゲシの調理方法
- 若葉、若茎:おひたし、和え物、炒め物、汁の実、煮物、天ぷら、漬け物など
アクは強くありませんが苦味があるので、したごしらえをして使います。
ここでは、ノゲシのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。
したごしらえ
塩ひとつまみ入れた熱湯で5分ほど茹でた後、冷水に5~6分さらします。
苦味が強いと感じた場合は、水にさらす時間を長く取ります。
①おひたし
茎ごとサッとゆがき、絞って食べやすい大きさに切って盛りつけます。
ほんのりと感じる苦味を楽しんで。
②和え物
したごしらえしたものを、ごまやかつお節、シラスなどで和えます。
③汁の実
したごしらえをしたものを食べやすい大きさに切り、味噌を入れた直後の味噌汁に入れます。
ノゲシの薬効
薬効については、あくまで参考程度に記載しています。
開花期に採取して乾燥させた茎葉を煎じて飲むと、不眠や健胃、視力の向上、健胃、強壮に効果があると言われています。
また、根を含む全草を乾燥させたものを煎じて服用すると腫れ物や淋病に効くといわれています。
参考になる本の紹介
この記事を書くにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。