花の少ない冬に咲く、古くから親しまれているツバキ。
公園や庭木などにも植えられ、誰でも知っている樹木。
そんなツバキが食べられるというので、調べたことをまとめました。
ツバキの基本情報
ツバキはヤブツバキ(藪椿)やユキツバキ(雪椿)などがあります。
どの種類でも食用になりますので、まとめて紹介します。
- ツバキ(椿):ツバキ科ツバキ属 常緑高木
- ヤブツバキの別名:ヤマツバキ、カメリア、コモンなど
- ユキツバキの別名:オクツバキ、サルイワツバキ、ハイツバキなど
- 自生地:本州~九州
- 開花時期:11~4月
- 薬用効果:滋養強壮、健胃、整腸、皮膚炎の緩和
ツバキの特徴
樹高は5~6m。
葉は厚みとつやがあります。
葉身の長さは5~9cmで楕円形で縁に鋸歯があり、先端が尖っています。
常緑低木ですが10~12月頃の落葉前に黄色、褐色、赤色などさまざまな色に紅葉する様子が見られます。
花は赤色で5枚の花弁のある一重のものが代表的ですが、白やピンク、八重咲きなどもあります。
ヤブツバキとユキツバキの中間でユキバタツバキ(雪端椿)があり、こちらも食用になります。
ツバキの食べられる部位と採取時期
冬から春にかけての花とつぼみが食用になります。
一重のツバキを使うと、色鮮やかな料理に仕上がります。
八重咲きのツバキは天ぷらにすると色が落ちてしまいます。
乾燥したつぼみはお茶代わりになり、滋養に役立ちます。
種子を乾燥して絞ればツバキ油になりますが、生の種子は有毒で食べられません。
ツバキの採取場所と注意
山地や雑木林、空き地などに生育しています。
花びらがバラバラにならないよう、ガクから摘み取ります。
公園などの公共のツバキは絶対に花をもぎったりせず、落ちているものを拾うにとどめてください。
落ちている花はアリが寄りつきやすいので、早朝などに行うとよいでしょう。
※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。
ツバキの調理方法
- 花、つぼみ:酢の物、天ぷら、おひたし、和え物、ゼリー、ジャム、お茶など
ここでは、ツバキのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。
ツバキの花自体には少し酸味があり、そして少し苦味もあります。
苦味をとるには下ごしらえをすると良いです。
下ごしらえ
花びらだけを熱湯で1~2分茹で、一晩水にさらします。
花びらはしっかりとした厚みがあるので、茹でても目減りしません。
①花びらの酢の物
下ごしらえをしてから作ります。花自体の酸味と酢が、違和感がありません。
②天ぷら
花の形のまま衣をつけて天ぷらに。雄しべ雌しべをつけたままでも形が面白いです。
花粉は、目によいとも言われています。
③ツバキの花びらのジャム
鍋に花びらと、同量(重さ)の砂糖を入れ、水を少々加え中火にかけます。
レモン汁を加えて花びらが柔らかくなるまで煮ます。
※ツバキのジャムを作った過去記事はこちら。
ツバキの仲間サザンカ
よく似た冬の花にサザンカがあります。
ツバキとの分かりやすい見分け方は、ツバキは花ごと落ちるのに対し、サザンカは花びらがバラバラに散ります。
多くの園芸種があり、こちらも同様に使うことができます。
サザンカの種子からも油が採れますが、オレイン酸はツバキより少ないです。
参考になる本の紹介
この記事は以下の本を参考にさせていただきました。
より詳しいレシピや写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。