日本食に不可欠 天然ワサビの採取と食べ方【食べられる山野草】

日本食に不可欠 天然ワサビの採取と食べ方【食べられる山野草】

寿司などの和食に欠かせないワサビ。
ワサビは栽培されているイメージが強いですが、元々は山菜。
天然のワサビは格段に香り高く、ぜひ主役として食べてみたいものです。

ここでは野生のワサビについて調べたことをまとめました。

ワサビの基本情報

 

  • ワサビ(山葵):アブラナ科ワサビ属 多年草
  • 別名:ヤマワサビ、サワワサビ、ワサビナ、ホンワサビなど
  • 自生地:北海道~九州
  • 開花時期:4~5月
  • 栄養成分:ビタミンC、Eなど
  • 薬用効果:食欲増進、神経痛鎮痛、防腐・殺菌効果

 

ワサビの特徴

山地の渓流沿いや浅瀬、湿り気のある場所に自生します。
冷涼な環境を好み、水温は11~14度が適温。

太い根茎をもち、葉は光沢のあるハート形で縁に鋸歯があります。
4~5月の開花期には長い花茎を伸ばし、白い小花を咲かせます。

ワサビは他の植物や菌の生長を阻害する物質を出します。
根茎や生育環境を守ることに役立ちますが、この影響はワサビにも効果があり、数年で枯れてしまいます。
そのため何年も同じ場所で自生することなはく、生息場所が変わります。
水辺の流れに自生するものは常に新しい水が根茎を洗い流すため、この影響はありません。

市販のチューブ入りのワサビの主原料は西洋ワサビ。
本ワサビ入りと書かれているものでも一部使われているのみで、全てワサビが使われている訳ではありません。

 

ワサビの食べられる部位と採取時期

 

ワサビは根茎だけでなく、葉、茎、花も食べることができます。
一年中採取できますが、葉と茎は開花期のものが柔らかくおすすめ。

 

ワサビの採取場所と注意

 

※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。

山地の水のきれいな谷川沿いや湿り気のある場所に自生します。
水辺に近いものは太い根茎をもちますが、そうでないものはあまり太くなりません。

栽培の産地として有名なのは静岡県や長野県。

 

ワサビの調理方法

  • 葉、花:和え物、おひたし、天ぷら、漬け物、酢の物など
  • 根茎:薬味

根茎よりも地上部の方が用途が広いワサビ。
ここでは、ワサビのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。

したごしらえ 
葉や茎、花はさっと茹でて冷水にさらします。
根茎は水洗いします。

①おひたし 
葉や茎、花を軽く湯通しして刻み、冷蔵庫で冷やします。
醤油やかつお節をかけていただきます。

②天ぷら 
葉や茎を生のまま衣をつけて天ぷらにします。
素材の風味と辛味を楽しめます。

③薬味 
根茎をすりおろす際は、目の細かいおろし金を使います。
細胞が壊れた時に辛味や風味が出るので、できるだけすり潰すようにします。

 

参考になる本の紹介

この記事を書くにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。