誰もが知る知名度の高い花スミレ。
スミレ科は世界で800種以上あり、日本ではスミレ科スミレ属は約50種あるといわれています。
ここではスミレの、食用として調べたことをまとめました。
スミレの基本情報
- スミレ(菫):スミレ科スミレ属 多年草
- 別名:キンキンサイ、スモウトリグサ、スモウトリバナなど
- 自生地:日本全土
- 開花時期:3~6月
- 栄養成分:ミネラル、ビタミンA、Cなど
スミレの特徴
全国に見られる雑草で、高さは7~11cmほどの小型の多年草。
花は紫色で、どの種類のスミレにも花の後ろに「距(きょ)」と呼ばれる突起があります。
さまざまな場所で最も多く見られるのがタチツボスミレで、こちらが本種のスミレと思われがちです。
草丈は10~30cmにもなり、花色も個体ごとに異なります。
スミレの名の由来は、花の形が墨入れ壷に似ていることから。
万葉集には須美礼と記されています。
基本的にスミレはどの種類でも食用になりますが、外来種のパンジーやニオイスミレは有毒で食べられません。
また珍しい種類のものは観賞のみにとどめておきます。
スミレの食べられる部位と採取時期
花と葉が食用になり、3~6月の開花期に採取します。
花ごと根元から切り採ります。
スミレの採取場所と注意
種類によりさまざまな場所に生えます。
道端や草地、空き地、林、土手、湿地など。
アスファルトの隙間などどこでもよく見かけるので、車の排気ガスにさらされる場所や犬の散歩コースのものは避け、きれいな環境のものを探しましょう。
採取したスミレはしぼみやすいので、切り口を濡れたティッシュなどで包んでおき、早々に帰宅し水に差しておきます。
※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。
スミレの調理方法
- 若葉:生食、天ぷら、おひたし、和え物、炒め物、お茶など
- 花:生食、サラダ、酢の物、汁の実、デザート、花酒など
スミレはさっぱりしてアクが少なく、生でも食べられます。
ここでは、スミレのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。
したごしらえ
熱湯で軽く茹でて、水にさらします。
①生食
花のかわいらしさを生かしてサラダのトッピングに。
若葉も生で食べられます。
②おひたし
若葉をしたごしらえをして盛りつけます。
葉のかたい部分があれば切り落とします。
少しぬめりがあります。
③お茶
地上部全草をしっかり天日干しし、煎じてお茶に。
不眠症の改善になるといわれています。
スミレの薬効
薬効に関しては、あくまで参考程度に記載しています。
スミレには高血圧や関節炎の緩和、滋養強壮、精神安定、鎮静効果、デトックスの働きがあるといわれています。
打ち身や腫れ物には、生の葉を揉み、患部にあてます。
参考になる本の紹介
この記事を書くにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。