ガガイモは食べられる?採取と食べ方【食べられる山野草】

食べられる野草・山菜

道端や藪などで蔓を伸ばす雑草、ガガイモ。
名前に「イモ」とつきますが、根の部分は毒成分を含みます。

そんなガガイモは食用として利用できるのでしょうか。
調べたことをまとめました。

ガガイモの基本情報

  • ガガイモ(峨峨薯):キョウチクトウ科(ガガイモ科)ガガイモ属 多年草
  • 別名:ゴンガラ、ガンガラ、カガミグサ、クサパンヤ、トウノキ、クサワタなど
  • 自生地:北海道~九州
  • 開花時期:7~8月
  • 成分:プレグナン誘導体のブレグラリン、メタプレキシゲニン、ベンゾエルラマノンを含有
  • 薬用効果:強壮、強精、疲労回復など

 

ガガイモの特徴

朝鮮半島や中国、千島列島にも分布する蔓性の多年草。
地中の根茎は横に這い、地上の蔓は他の植物に絡みつきながら3mほどに伸びます。
葉は蔓に対生し、長い葉柄を持ち、細長いハート形。
夏の開花期には葉の付け根から花茎を伸ばし、淡紫色の花を咲かせます。
花の内側には毛が生えており、10~20個つけます。
秋に長さ10cmほどの、いぼ状の突起のある果実を結び、熟して絹糸のような毛のついた種子が出ます。
種子のこの毛を、昔は朱肉として利用したそうです。

茎や葉を切ると粘性のある白い乳液が出ます。
この乳液は薬となります。

 

ガガイモの食べられる部位と採取時期

5~7月に若芽を採取します。
地域別の適期は、関東地方以西では5~7月、北海道と東北地方は6~7月が目安。

また果実も食用になり、9~10月に採取します。

とある書籍でガガイモの根を食料とする記述を見たことがありますが、根茎には痙攣性毒を含みますので、採取しないこと。

 

ガガイモの採取場所と注意

※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。

平地から低山地帯の、日当たりのよいやや乾燥した場所に生育します。
里山の道端や藪、河川敷、土手、垣根に生えていることもあります。

ガガイモの調理方法

ガガイモの根には毒があるので、地上部も多食しない方が無難。

  • 若芽:おひたし、和え物、酢の物、汁の実、天ぷら、炒め物など
  • 果実:天ぷら、漬け物など

多食は控えたいですが、薬効もあるのでほどほどに食べます。
ここでは、ガガイモのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。

したごしらえ 
塩を一つまみ入れた熱湯で2~3分茹で、2~3時間冷水にさらします。

①おひたし 
したごしらえをしたものを絞って水気を切り、食べやすい大きさに切って盛りつけます。
クセはなく、太い茎ほど歯ごたえを感じます。

②和え物 
ごま和え、マヨネーズ和え、白和え、くるみ和えなどが向きます。

③天ぷら 
若芽を生のまま天ぷらに。
若い果実も天ぷらにして食べることで強壮効果があります。

 

ガガイモの薬効

薬効については、あくまで参考程度に記載しています。

生薬ではガガイモの種子を乾燥させたものを「羅摩子(らまし)」、乾燥葉は「羅摩葉(らまよう)」と呼びます。
煎じて服用することで強壮・強精効果があると言われています。
また腫れ物には生葉をすり潰して塗布したり、茎や葉、実から出る乳液はいぼに塗ると効果があると言われています。

 

参考になる本の紹介

この記事を書くにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

 

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