水辺のフランクフルト?ガマの食べ方【食べられる山野草】

水辺のフランクフルト?ガマの食べ方【食べられる山野草】

休耕田など見かける、まるでソーセージのようなフランクフルトのような形のガマ。
日本神話の「因幡の白兎」にも登場し、ウサギの傷を癒したこのガマの花粉は食用にもなるとか。

昔から有用植物とされてきたガマの、食用として調べたことをまとめました。

ガマの基本情報

  • ガマ(蒲):ガマ科ガマ属 多年草
  • 別名:カバ、ヤリンボ、ミスクサなど
  • 自生地:全国各地
  • 開花時期:6~8月
  • 薬用効果:下血、喘息、止血、延命など

 

ガマの特徴

ガマは世界中に見られ、特に温帯から熱帯に分布します。
繁殖力が旺盛で湿地に群生し、草丈は1~2mになります。
地中に太い茎根を張りめぐらし、茎を直立させ葉は細長く伸びます。
初夏から茎の先に雄花穂をつけ、その下に茶色い筒型の雌花穂をつけます。
雄花穂は短期間のうちに咲き終わり、雌花穂は晩秋にほぐれて綿毛をつくり、種子を風に乗せて飛ばします。

ガマ科にはガマのほかにコガマ、ヒメガマがありますが、これらも食用になります。

 

ガマの食べられる部位と採取時期

 

花穂春の新芽が食用になります。

花穂は葉の鞘に収まった青く未熟な時に採取します。
花粉が飛び始めた花穂も、先端の雄花から花粉を採取し食べることができます。

新芽は柔らかく太いものを地中から、または根元の白い部分から刃物で切り取ります。

 

ガマの採取場所と注意

 

※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。

池や沼、休耕田、川の縁などに見られます。
終日太陽が当たる場所を好み群生します。

ガマの調理方法

 

  • 新芽:天ぷら、和え物、生食など
  • 花穂:茹でる、菓子など

ガマの花穂や地下茎には豊富な澱粉が含まれています。
ここではガマのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。

 

したごしらえ 
未熟な花穂は葉の鞘をむきます。
花粉を集める時は、花粉が飛び始めた花穂(雄花)をたたいて花粉を落とします。
飛び散る場合はビニール袋などに入れましょう。
新芽や地下茎はよく水洗いします。

①天ぷら 
新芽を生のまま衣をつけて天ぷらに。
ネギのようなぬめり気がありおいしくいただけます。

②和え物 
新芽をよく茹でて水にさらします。
味噌和えやマヨネーズ和えが合います。

①花穂を茹でて食べる 
したごしらえをしたら20分ほど茹でます。
芯があるのでトウモロコシのようにかじったり削り落して食べます。

③花粉を食べる 
集めた花粉を180度のオーブンに入れて時々混ぜながら焦げ目をつけます。
黄褐色になったらきな粉の代用になります。
焼き菓子に入れたり、蜂蜜をたらして丸めた花粉団子にしても。

 

参考になる本の紹介

この記事を書くにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。