人気の山菜モミジガサの採取と食べる方法【食べられる山野草】

食べられる野草・山菜

モミジに似た葉をもつ植物。
東日本では昔から人気の山菜でもあります。

そんなモミジガサの食べ方など、調べたことをまとめてみました。

モミジガサの基本情報

  • モミジガサ(紅葉傘):キク科コウモリソウ属 多年草
  • 別名:シドケ、シドキ、スドケ、シドキナ、キノシタ、トウキチロウ、タイコウナなど
  • 自生地:北海道~九州
  • 開花時期:8~10月
  • 栄養成分:カルシウム、鉄、カロテン、ビタミンB2など

 

モミジガサの特徴


東北地方ではシドケ、シドキと呼ばれる山菜。
シドケの語源は、雪深い山の中で氷が解けて若芽が萌えるという意味の「しがとけ」から。
中部地方ではキノシタ、トウキチロウと呼ばれます。
西日本や九州では、あまり食べる習慣は無いようです。

山地の林の中や山道のわきの湿り気のある場所などに自生します。
草丈は90cmほどになり、葉は深く切れ込みのある掌状でやや厚く、裏側に毛が生えています。
夏から秋にかけて、太い茎の先に白色の花をつけます。

 

似た仲間 ヤブレガサ


モミジガサに似た仲間に、名前も少し似ているヤブレガサがあります。
モミジガサの別名にはヤブレッパ、ウサギノカサなどがありますが、モミジガサと同じくキノシタ、トウキチなどとも呼ばれます。
ヤブレガサは本州~九州の山地に群生し、採取時期も開花時期もモミジガサと同じ頃。
新芽は見分けがつかないくらいモミジガサに似ています。
モミジガサと同様にして食べることができます。

 

モミジガサの食べられる部位と採取時期

若芽や若葉4~7月に採取します。
地域別の採取目安は、九州地方は4月、関西・中国・四国地方は4~5月、関東地方では5月、北海道・東北・中部地方は5~6月が適期になります。
まだ開いていない状態のものを探します。
根元から少し上の、手で折れる部分から採ります。

 

モミジガサの採取場所と注意

※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。

丘陵や山地の雑木林、杉林の下などに生えます。
沢沿いなどの湿り気の多い半日陰の場所を好みます。

毒草のトリカブトの新芽にも似ているので注意。
下の写真はヤマトリカブト。

 

モミジガサの調理方法

収穫後のモミジガサは乾燥には強くありません。
早めに調理するか、新聞紙などに包んで冷蔵保存しておきます。

  • 若芽、若葉:おひたし、和え物、天ぷら、炒め物、煮物、汁の実など

生でも食べられますが、したごしらえをすると食べやすくなります。
ここでは、モミジガサのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。

したごしらえ 
塩を一つまみ入れた熱湯で茹でて冷水に7~8分さらします。
茎の色が変わり鮮やかな緑になります。
沢山収穫できた時は塩漬けで保存することができます。

①おひたし 
したごしらえをし、食べやすい大きさに切って盛りつけます。
モミジガサ独特の香りと歯ごたえを楽しむことができます。

②ごま和え
強い香りが気になる人はごま和えにすると食べやすい。

③天ぷら 
生のまま、衣を薄くつけて揚げます。
香りも残り、塩で食べると素材の味を楽しめます。

④味噌汁 
良く洗い、生のまま刻んで味噌汁に入れます。

 

モミジガサを気軽に楽しむ方法

「モミジガサを探したいけど、どこに生えているのか分からない」
「なかなか採取しに行くことができないけど、モミジガサを食べてみたい」

そんな方には、自分で苗を育ててみるのも手です。
こちらのお店では、モミジガサの苗を販売しています。
鉢植えにしたり、お庭に植えて生長する姿を楽しむことができます。

参考になる本の紹介

この記事を書くにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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