春の川原で、白みがかった植物を見つけました。
カワラヨモギというそう。
ヨモギの仲間なら食べられるのではないかと思い、調べたことをまとめました。
カワラヨモギの基本情報
- カワラヨモギ(河原蓬):キク科ヨモギ属 多年草
- 別名:ネズミヨモギ、ハマヨモギ、カラクサヨモギ、イワモヨギ、シロヨモギ、カワラハハコ、スズコツツコ、ハコなど
- 自生地:本州~九州
- 開花時期:9~10月
- 成分:ベータピネン、カピレン、ジメチルエスクレチンなどの精油成分など
カワラヨモギの特徴
名前の由来は川原に生えるヨモギ。
草丈は1mにもなり、春先の芽立ちのころの根出葉は白毛に覆われています。
生長すると茎はまっすぐ上に伸び枝分かれし、下の方は木質化します。
花の開花期にはこの葉は枯れて、毛の無い緑色の細い葉が伸びてきます。
春と夏では全く違った葉になるので戸惑うことも。
花は緑色に見えますが、近くで見ると2㎜ほどの小さな黄色い花を穂状に沢山つけるのが分かります。
そして特有の芳香を感じます。
生薬としても使われますが、草餅に使うヨモギとは全く別の効能になります。
カワラヨモギの食べられる部位と採取時期、採取場所
細い葉と花穂、根出葉が食用になります。
春の柔らかい若葉や茎先、夏から秋には細い葉や花穂を採取します。
カワラヨモギは主に川岸や海辺の砂地に自生しています。
※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。
カワラヨモギの調理方法
カワラヨモギには特有の芳香と苦みがあります。
- 春の葉、若芽や茎葉:天ぷら、おひたし、煮物、和え物、餅など
- 細い葉、花穂:みじん切りにし、肉料理に散らすなど
木灰か重曹を入れた熱湯で茹で、よく水にさらします。
①煮物
アク抜きしたものを、醤油や味噌味で煮ます。
②お餅
若葉を蒸したものをすり潰してから米粉に混ぜると風味の良いお餅に。
茹でて乾燥させたものを米粉に混ぜて使うこともできます。
カワラヨモギの薬効
薬効に関しては、あくまで参考程度に記載しています。
カワラヨモギは生薬では因陳こう(いんちんこう)、綿因陳(めんいんちん)と呼ばれています。
因陳こうは花穂から作られ、綿因陳は冬の葉で作られます。
効果に差は無く、以下のような薬効があるといわれます。
黄疸、肝硬変、胆石、胆嚢炎、尿毒症など。
カワラヨモギのエキスや成分には胆汁分泌作用があります。
また浴湯料として利用すると、皮膚のかゆみに効果があるといわれています。
参考になる本の紹介
この記事の作成にあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。