早春の花は薬に?コブシの採取と食べ方【食べられる山野草】

食べられる野草・山菜

早春に訪れた寺院の境内に、立派なコブシの木がありました。
満開に咲く純白の美しい花、まるで出迎えられたようで、しばらく見入ってしまいました。

そんなコブシの花が食用としても利用できると知り、調べたことをまとめました。

コブシの基本情報

  • コブシ(辛夷):モクレン科モクレン属 落葉高木
  • 別名:イモウエバナ、ヤマモクレン、タマネギザクラ、コブシモクレン、クブシなど
  • 自生地:北海道~九州
  • 開花時期:3~5月
  • 薬用効果:頭痛、鼻炎、蓄膿症など
  • 成分:精油にシトラール、シネオール、オイゲノールなどを含む

 

コブシの特徴

雑木林などで見られる日本特産の落葉高木で、樹高は20mに達することも。
早春に咲かせる花は6~10cmの白い6弁花が一般的ですが、ピンク色の紅コブシという種類もあります。
花が終わると倒卵形の葉を枝に互生させます。

紅葉期は10~12月。
葉は日当たりの良い場所ではやや赤みがかった黄色に、日陰では淡い黄色に染まります。
実は赤色に熟し、白い糸でぶら下がります。

コブシという名の由来には、つぼみや果実の形が握りこぶしに似ているからとの説があります。
コブシにはイモウエバナという別名があり、農家では花の開花を指標にしてサトイモの苗を植えこむ地域があります。
また沢山花が咲いた年は豊作になるとも考えられています。

仲間にシデコブシやタムシバもありますが、同様に花を利用できます。

 

コブシの食べられる部位と採取時期

主に3~5月のつぼみや花が利用できます。
薬効を期待する場合は開花前の、開きかけのつぼみを採取します。
花は傷つきやすいので、なるべく若いものを。

また、薬用として9~11月の種子も採取します。

 

コブシの採取場所と注意

※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。

庭木としても栽培されるほか、野生のものは里山から深山まで自生します。
山地の斜面や雑木林などで見られることが多いです。

 

コブシの調理方法

  • つぼみ、花:酢の物、揚げ物、サラダ、お粥、花酒、花茶など
  • 種子:果実酒

したごしらえは特に必要ありません。
採取したてのつぼみや花は、すぐに利用しましょう。
ここでは、コブシのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。

①花の酢の物
さっと湯がいて酢の物にすると、ほんのり甘みと香りを感じられます。

②花酒、果実酒 
新鮮なつぼみや花を2~3倍量の焼酎やホワイトリカーに漬けて冷暗所に保管します。
つぼみや花は1~2週間で取り出し、2~3ヶ月熟成させます。
種子も同様の手順で果実酒になります。

③花茶 
開花直前のつぼみを摘み、陰干しさせて芳香のある花茶に。
つぼみ2~3個にお湯を注ぎ、蜂蜜を入れて飲用します。

 

コブシの薬効

薬効に関しては、あくまで参考程度に記載しています。
コブシのつぼみや花は生薬では「辛夷(しんい)」と呼び、頭部の全ての病気に効果があるとされています。
辛夷を煮詰めて服用すると、頭痛、めまい、鼻炎、蓄膿症、中耳炎、耳鳴りなどのほか、高血圧の予防にも利用されます。

また樹皮を煎じて服用すると風邪の症状に、種子や根を煎じて服用すると解熱や咳に効くとされています。

参考になる本の紹介

この記事を書くにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

 

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