公園や庭木などで春先に見られるサンシュユの黄金色の花。
枝からはヨーグルトが作れるということで、以前テレビで紹介され話題になりました。
そんなサンシュユの採取や楽しみ方をまとめてみました。
サンシュユの基本情報
- サンシュユ(山茱萸):ミズキ科ミズキ属 落葉小高木
- 別名:ハルコガネバナ、アキサンゴ、サンゴバナなど
- 自生地:全国各地
- 開花期:3月ごろ
- 栄養成分:リンゴ酸、酒石酸、没食子酸、糖類など
- 薬用効果:湯用強壮、補血、冷え性、腰痛、不眠など
サンシュユの特徴
元々は朝鮮半島や中国に自生する落葉樹で、江戸時代に朝鮮半島から持ち込まれ帰化しました。
その後、全国に広まり、観賞用に庭木としても植えられます。
春のまだ葉の出ない頃に黄金色の小さな花がブーケ状に咲きます。
樹高は5~10mほどに生長し、幹は外皮が剥げ落ちる特性があります。
葉は楕円形で5~12cmほどで対生します。
10~12月頃になると葉は紅葉します。
赤紫色や紫褐色のような濃い色になりやすく美しい。
また1.5cmほどの長楕円形の果実を結び、赤く熟します。
果実は生薬として利用され、栽培地では奈良県が有名。
サンシュユの食べられる部位と採取時期
秋の果実が食用になります。
また、サンシュユの枝を使ってヨーグルトを作ることができます。
枝は一年中採取できます。
サンシュユの採取場所と注意
※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。
主に観賞用として庭に植えられることがあります。
公園でも見られることがあります。
枝を拾って使う場合は、できるだけ新しいものが良いようです。
サンシュユの調理方法
- 果実:菓子、果実酒、酢の物、煮物、薬用など
- 枝:ヨーグルト
赤く熟した果実は渋みや酸味があります。
ここでは、サンシュユのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。
①ジャム
果実はそのままではあまりおいしくありません。
せっかくの色鮮やかな果実はジャムにしましょう。
煮て柔らかくした後、種を裏漉しして除けます。
同量の砂糖とレモン汁を加えて煮詰めればできあがり。
②果実酒
果実酒には白ワインを使います。
ワインで洗った果実を砂糖とともに容器に入れ、ワインを注ぎます。
色のきれいな果実酒になります。
薬用として、滋養強壮や老化防止に効果があるとされます。
③ヨーグルト
手間が必要ですが、サンシュユの枝を使ってヨーグルトを作ることができます。
コップ一杯の牛乳に10cm程度の小枝を3本入れ、42度に加温し1日置きます。
すると枝にヨーグルト状の塊が少量できます。
この塊を新しい牛乳に入れて再び加温し、翌日また固まった部分を取り出します。
それを新しい牛乳に入れて同様の手順を繰り返します。
3~4日で上澄みが無くなると純粋なものに近くなります。
失敗すると腐ってしまいます。
サンシュユの薬効
薬効としては、あくまで参考程度に記載しています。
サンシュユは生薬としては漢字で「山茱萸」、「やまぐみ」と書いて音読みで「サンシュユ」と読みます。
日干しして乾燥させた果肉は、煎液を服用すると滋養強壮や腎臓、肝臓機能を活性化させます。
ただし胃腸の弱い人は控えた方が良いでしょう。
またサンシュユのエキスには抗糖尿病作用や免疫賦活作用があるとされています。
参考になる本の紹介
この記事を書くにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。