キウイフルーツに似た果実をつけるサルナシ。
自生地域では昔から好まれ、最近では栽培品が市場に出回ることもあります。
そんなサルナシの採取や食べ方をまとめてみました。
サルナシの基本情報
- サルナシ(猿梨):マタタビ科マタタビ属 落葉性つる性木本
- 別名:コクワ、シラクチヅル、シラクチカズラなど
- 自生地:北海道~九州
- 開花期:5~7月
- 栄養成分:ビタミンCなど
サルナシの特徴
全国の山地に自生するつる性の植物で雌雄異株または雌雄混株。
他の樹木に絡みついて高く伸びます。
幹は太く、広卵形のやや厚みのある硬い葉を持ち、葉柄には毛が生えています。
9~10月頃になると小さな緑色の果実をつるに数個ずつ下げます。
サルナシの食べられる部位と採取時期
5~6月の新芽と9~10月の果実が食用になります。
徒長した新芽は太めで簡単に採取できます。
果実はやや早めのものを採ります。
皮が黒ずんでいるものは熟れすぎのものです。
サルナシの採取場所と注意
※場所により、いまだに放射線量の高い地域もあります。
自治体の情報をご確認の上、安全を判断してください。
主に標高600m以上の山野の沢沿いの湿った林などに自生します。
他の木に絡みついて生育するので、手の届かない高い所に果実がついていることがあります。
北海道や東北地方では栽培もされ、道の駅などに果実が売られていることもあります。
サルナシの調理方法
- 新芽:炒め物、揚げ物など
- 果実:生食、果実酒、ジャム、ジュースなど
果実はジャムにもできますが、加熱すると変色するため、あまり試す人はいません。
またキウイフルーツ同様、ゼラチンで固めることもできません。
韓国では未熟な果実を酢醤油で漬け物にするそうです。
ここでは、サルナシのシンプルなおすすめ調理法を紹介します。
したごしらえ
新芽は辛味があるので、茹でて水に1日さらします。
果実の皮を簡単にむくには凍らせてヘタから皮を引っ張ります。
①生食
完熟したものは皮のままでも食べることができます。
また時期の早い硬いものを追熟させることもできます。
キウイフルーツと同じようにリンゴとともにビニール袋に入れます。
酒に漬けて追熟させることもできます。
傷みやすいのでこまめに様子を見ましょう。
②果実酒
完熟した果実でも、未熟果でも利用できます。
洗って水気を取り、2倍量のホワイトリカーと砂糖を容器に入れて冷暗所に保存します。
3ヶ月ほど経つと飲むことができます。
果実は半年経ったら取り出しましょう。
③新芽の炒め物
したごしらえしたものを食べやすい大きさに切って油炒めにします。
ベーコンなどとともに炒めても良く、塩コショウで味付けして食べます。
参考になる本の紹介
この記事を書くにあたって、以下の本などを参考にさせていただきました。
より詳しい情報やレシピ、写真が掲載されていますので、ぜひご覧ください。